三途の川を進むおヨネ
もう少しで向こう岸につきそうな時
後ろから声が聞こえた
「おヨネさ〜〜ん」
「帰ってきて〜〜!」
「そってちに行くのはまだ早いわよ〜〜」
振り返ると、楽園ホームのみんなが叫んでいた
鹿児島ケンも管理人のおばさんも、さくらちゃんも双子のもみじとかえでも叫んでいた
ハニーパイリーダーの香川も叫んでいた、石川も山形も叫んでいた
クレイジーナイトのポールも、シロも神奈川マリも叫んでいた
小さな声で「おヨネさん」と言う声が聞こえた
振り向くと、亡くなった管理人のご主人が「おヨネさんは、まだ向こうにやることがたくさんあるんだから、こっちに来ないで帰りなさい」と優しく微笑んでいた

「分かったじゃ!あたしは帰ります〜〜〜!」

廃屋で戦うシロとマリVSクロ 
一匹と一人のハイパー攻撃が決まった
「トオリャアアアアア〜〜〜!」
吹っ飛ぶクロ
「ぶぶげぼげぶづ〜〜〜!」

勝敗は決した

おヨネ目覚めた!
元気よく起き上がった
しかし、お婆さんのままだ
とりあえずステージに走った!

ステージでは鹿児島ケンのバンドの演奏が続いていた
しかし、長宗我部が水筒に入れた睡眠薬が効いてきた
朦朧として欠伸をし始め、フラフラになってきたケン
ステージ袖におヨネが駆けこんできた
ケン爺さんと目が合った
ケン爺さんヨロヨロと袖までやってきた
「おヨネさん、タッチじゃ」
差し出した右手にタッチするとケン爺さん倒れて大鼾で寝た

「まかしときなさ〜〜〜い」

おヨネステージに飛び出した、17歳の衣装を付けた77歳のおヨネ婆さん
客席で見ていた楽園ホームの爺さん婆さんたちが立ち上がって歓声
唖然と見ながら演奏するケンバンドのメンバー
おヨネは歌詞なんか知らないから、スキャットで誤魔化しながら適当に「イエ〜〜!」とか「愛してるぜ〜〜」とか入れて歌った
77歳のおヨネと、平均年齢80歳以上のケンバンドの演奏はどんな若者の演奏よりも熱かった

演奏の間に、客席で息絶えていた高知金五郎爺さんが運び出されていた

優勝はクレイジーナイトだった
ポールの父親は人目も憚らずに泣いていた、その横で恥ずかしそうにしながらも、ポールはおヨネを探していた
ハニーパイのリーダー香川がポールに近づいて
「ポール、やっぱりお前たちはすごいや、素晴らしい演奏だったぜ」
「ありがとう、香川・・・ところで、ヨネちゃんはどこに行ったんだい?」
「分からないんだ・・・ヨネちゃんと同じ格好してる、あの婆さんに聞いても知らないって言うし・・・」
二人が見た先に、17歳の衣装を身に付けて爺さん婆さんに囲まれたおヨネが居た

「おヨネさんすごかったよ!」
「さすが、おヨネ婆さん!」
「優勝できなかったけど、カッコよかったよ」
爺さん婆さんたち興奮していた

そこに、シロを抱きかかえた神奈川マリが帰ってきた
おヨネを見かけて手招きした
駆けよるおヨネ
「マリちゃん、ありがとう」
「ヨネちゃん・・・シロに話しは聞いたわ・・・びっくりしちゃった、17歳の女の子に変身していた・・・」
あわててマリの口をふさぐおヨネ
「マリちゃん、そこから先は言わないで、お願いじゃから」
「ごめんなさい、内緒よね」
二人は顔を見合わせて笑った

その日から長宗我部社長が姿を現すことは無かった
高知金五郎と長宗我部が同一人物だってことを知る人は誰も居なかった
そして、17歳のヨネちゃんも居なくなった

楽園ホームに平和が戻った
週末には楽園ホームの庭でおヨネとケンバンドでライブをやって、その収益金を運営費にまわしたおかげで、ホームの運営は楽になった
時にはハニーパイも演奏に来てくれた、マリちゃんも一緒に・・・


♪この世は天国 なんかじゃない〜
この世は地獄 しんどいよ〜
早くポックリ 逝きたいよ〜
楽にポックリ 逝きたいよ〜

極楽 極楽 あの世は極楽
極楽ロックでイエ〜〜〜〜ッ!


おしまい





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