舞台上手からリンゴが転がり出てくる

科学者「実験は成功だ!」

男「すごいじゃないか!これでノーベル賞間違いなしだ!ところで、生き物での実験は?」

科学者「うん・・・三日前に飼い猫のトラを一時間後の未来に送る実験をしたのだが・・・未だに戻ってこない・・・あれ以来妻が口を聞いてくれない・・・」

男「よし!俺が実験台になってやるよ!」

科学者「いいのか?」

男「ああ、何事も挑戦してみたいのが俺の性分だ!丸谷才一も言ってたじゃないか!見る前に跳べって!さあタイムマシンを貸してくれ、ふむふむ、これで行き先の設定をするんだな」

タイムマシンをいじる男、

科学者「10分後の未来に設定するんだ、それ以上だと俺は心配で失禁してしまうかもしれない」

男「分かった!よし、それじゃ時間旅行の始まりだ!」

右手に握ったタイムマシンを高々と掲げる男、スイッチを入れると舞台全体が赤く光り、すぐに暗転

照明が点く
舞台中央に男ひとり

男「悪いな騙しちゃって、タイムマシンが正常に作動していれば、ここは10年前の東京のはずだ、そしてあの子が通っている高校の前・・・」

男の横を上手から下手へ通過する高校生たち
一番最後にひとりの女の子が駆け込んできて転び、カバンの中身をあたりに撒き散らす

女の子「ああ、またやっちゃった〜」

見ている男

男「あの子に間違いない!」

男は駆け寄り、落ちたものを拾ってあげる

女の子「ありがとうございます」

男「私は今日ここに赴任してきた数学教師だ、キミの名前は?」

女の子「はい、西田由紀子です」

男「間違いない!実はキミにお願いがあるんだがいいかな?」

女の子「はい何でしょう?」

男は女の子に背を向けてタイムマシンを操作してから
向き直って左手を差し出す

男「手を握ってくれ」

女の子「は、はい?」

女の子が手を握った瞬間、タイムマシンのスイッチを入れる男
舞台が赤く光り、一瞬で暗転

暗転の中から歌声が聞こえてくる
歌の途中でゆっくりと照明が点く

♪遠い世界に 旅に出ようか
♪それとも赤い 風船に乗って
♪雲の上を 歩いてみようか
♪太陽の光で 虹を作った
♪お空の風を もらって帰って
♪暗い霧を 吹き飛ばしたい

    作詞 西岡たかし

舞台では三人くらいの男女がギターに合わせて歌っている
歌い終わると笑いながら下手へ
舞台上手側には男と西田由紀子

由紀子「ここは?」

男「ここは196Q年だ」

由紀子「えっ?」


つづく


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