おヨネが自室でネコのシロとゴロゴロしていた
「おヨネさん、バンドのほうはうまくいってますかにゃ?」
「まあまあだね、みんな一生懸命やってくれてるから楽しいよ、シロのおかげだよ、ありがとう」
「そりゃ、良かったにゃ、ところで、いまは変身して練習してるでしょ?」
「ああ、そうだよ」
「本番の時はどうするにゃ?」
「そうなんじゃよねぇ・・・それをちょっと悩んどるんじゃよ・・・いまの姿で出場して優勝しないと、あの長宗我部社長が借金チャラにしてくれないだろうしねぇ・・・どうしたらいいじゃろ?」
「シロに言われても困るにゃ・・・」
「17歳の彼女は風邪で倒れたからって言って、あたしが代役です!って言えば、ハニパイの人たちも、しょうがないなぁ、じゃあお婆ちゃんよろしく!って、言ってくれないかな〜」
「言わないと思うにゃ・・・」
「そりゃ言わないよね〜〜」
その時、おヨネの部屋を誰かがノックした
ビクッとなるシロ、あわてて隠れた
「はい、どうぞ」

ドアを開けて入ってきたのは鹿児島ケン爺さん
部屋の中を見回して
「いま、誰かいたんじゃないのか?」
「誰もいませんよ、あたし一人」
ケン爺さんは勝手に部屋に入ってきて座った
「話し声が聞こえたが・・・」
おヨネ笑いながら
「うふふ、独り言ですじゃ」
「まあ、いい・・・あんたに頼みごとがあって来たんじゃ」
「あら、珍しい、ケン爺さんが人に頼みごとなんて、やっと世の中男女同権ってことが分かったみたいじゃね」
「ふん、そんなことはどうでもいい!あんたはロックバンドコンクールに出場するのか?」
「あ・・・ああ・・・そのつもりですじゃ」
「バンドは一人じゃ出来ん、あんたは誰とバンド組んでるんじゃ?」
「う〜〜〜〜ん・・・・内緒じゃ」
笑ってごまかすおヨネ
「ワシも出るつもりなんじゃが、どうしてもピアノが見つからないんじゃ、あんたピアノやってたと言っておったの?頼むことは出来ないかな?」
突然の話しに困るおヨネ
「あ・・・でも、あたしもバンドの練習で忙しくて・・・そんな・・・あっちもこっちもってわけには・・・」
「どこのバンドじゃ、ワシが直接頼みに言ってもいいんじゃが・・・」
「いや・・・それは・・・内緒のバンドなんで・・・教えるわけにはいかないんじゃよ・・・」
「内緒のバンド?・・・ホントにバンドやっとるのか?」
「やってます、だけど・・・それ以上教えるわけにはいかんのじゃ」
ケン爺さん、ムッとして
「・・・・嘘じゃな」
「えっ?」
「バンドやってるなんて嘘じゃろ!」
「嘘じゃないですじゃ・・・」
「・・・やっぱり噂は本当だったみたいじゃな」
「へっ?噂って、何のことですか?」
「・・・あんたが、いい歳こいて、若者と不純異性交遊しているという噂じゃ」

「ハァァァァァァァァァ?何の事じゃ?あたしがそんなことするわけないじゃろ?」
「若者の格好して、ミニスカートで町中を走りまわっておったというじゃないか」
おヨネ汗ダラダラ・・・
「いや・・・あれは・・・その・・・」
「あんたは楽園ホームのことなんかどうでもいいんじゃろ!バンドの練習とか言って毎晩若者と遊んでおるんじゃろう!このケダモノ!」
「ケケケケケケケ・・・・・ケダモノ?」
ケン爺さん立ちあがり
「あんたに頼みごとなんかしたのが間違いじゃった!ワシの力でコンクールは優勝してやる!」
ドアを引きちぎるように開けて振り返り最後の一言
「地獄に堕ちろ!」
壁が倒れるような勢いでドアを閉めて去っていった
蒼白になって座り込んでるおヨネ
隠れているシロは腰が抜けた

だんだんおヨネの顔が赤くなってきた
「あたしこそ優勝してやるわよ!見てなさい!」

つづく



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