ロックバンドコンクールまで、あと二週間
鹿児島ケンは昔ジャズバンドでベースを弾いていた
その当時の仲間に連絡を取り、ロックバンドを結成して練習していた

ハニーパイも毎日貸しスタジオで練習
同じくクレイジーナイトも、ハニーパイに負けてなるかと猛練習

ハニーパイの練習が終わり、帰ろうとした時、出口のところでクレイジーナイトがギターケース抱えてたむろしていた、邪魔で通れない
おヨネがよく通る声で怒鳴った
「ポール!邪魔だよ」
おヨネに気付いたポール大分はあわててギターケースをどかし、仲間に言った
「お前ら、道を開けろ!ヨネ姉さんが通るぞ!」
クレイジーナイトのメンバーはキョトン
「ヨネ姉さん?」
ポールはおヨネに最敬礼
「今日も練習ご苦労様です」
ハニーパイのリーダー香川も茫然としながら出口を通るおヨネに続いた
あの日以来、ポールはおヨネのことを(ヨネ姉さん)と呼んで尊敬しているのだ

みんなが一生懸命、バンドコンクール目指して練習している時

・・・ロックバンドコンクールが中止になるらしい・・・という噂が流れた

頑固者で演歌好きな町長が、町の公民館をロックバンドコンクールに使うなんてけしからん!と使用禁止命令を出したらしい、主催者は何とか町長に頼んだのだが、頑として受け付けないらしい

ポール大分は父親に聞いてみた
彼の父は警察署長なのだ

仕事から帰ってきた父は居間で寛いでいた
「パパ・・・お願いがあるんだけど・・・いいかな?」
「お願いだと!またか!」
舌打ちする父
「今度は何をやったんだ?先生を殴ったのか?無免許運転で犬を轢いたのか?シンナーか?痴漢か?ゆすりか?たかりか?銀行強盗か?」
「パパ・・・パパは僕を何だと思ってるんだよ?・・・今はそんなことしてないよ、毎日ロックバンドコンクールに出場するために練習してるんだ」
「ロックバンドコンクール?」
「そうだよ、公民館で二週間後にやることになっていたんだ、ところがコンクールが中止になるってウワサが流れているんだけど。パパ知ってる?」
「ああ、そのことか・・・町長が反対してな、ロックバンドのために公民館なんか使わせないって怒ってるんだ、代わりに演歌ショーをやるらしい」
「僕はコンクールで優勝するために毎日練習してるんだよ、今更中止なんて、そんなのダメだよ」
「権蔵!おまえはそんなことやってる場合じゃないだろ!勉強しろ勉強!」
「僕はロックが好きなんだ!」
「クラシック音楽にしなさい!」
「お願いだよ!これからはパパの言うことを何でも聞くから、今までみたいに迷惑かけないから、僕たちこのコンクールを目指してずっと練習してきたんだ!ヨネ姉さんだって、香川だって、みんなコンクールのために頑張っているんだ!お願いします、パパ、コンクールが終わったら真面目に勉強して大学に入って卒業したら警察官になるから!」
頭を下げるポール大分権蔵
じっと見ているパパ
「ホントに勉強するのか?大学に行くのか?警察官になるのか?」
「ホントだよ!絶対絶対、パパとの約束守るよ!」
パパの目に涙が浮かんできた
「分かった・・・明日町長に話してみる・・・」
「ありがとうパパ!」
パパに抱きつくポール、何年ぶりかで子供に抱きつかれたパパは感動のあまり号泣
「権蔵〜〜〜!おまえは生まれた時からホントに可愛らしい子だったよ!パパは嬉しいよ!おまえのためなら何でもしてあげるよ〜〜〜〜!」

ポール、パパの腕の中でニヤッと笑った


つづく



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