ロックバンドコンクール三日前に、おヨネは意識を失って倒れた
楽園ホームで倒れたのが幸いだった、管理人のおばさんがすぐに救急車を呼んでくれた
翌日には意識が戻ったが、しばらく安静にするようにと医者に言われた
変身して少女になっていても、毎日ホームから町まで自転車で通うのは、けっこう負担だったらしい
病院のベッドで目覚めると横にシロが丸まっていた
徹夜で看病してくれたらしい

「シロ・・・」
その声で目を覚ますシロ
「おヨネさん、大丈夫ですかにゃ?」
「・・・今何時?練習に行かなくちゃ・・・」
起き上がろうとしたが、身体が思うように動かない
「無理ですよ、おヨネさん、今はゆっくり寝ていにゃいと・・・」
「コンクールに出て優勝しなくちゃ・・・」
「コンクールは明後日ですにゃ、それまでゆっくり休んでいれば・・・出られるかもしれませんにゃ」
「・・・そうだね・・・分かった・・・」
そう言いながら、また眠りに落ちるおヨネさん

そして、ロックバンドコンクール当日がやってきた
まだ安静にしていなくちゃいけないのに、おヨネは病院を抜け出して公民館に向かった
自転車の前かごにシロを乗せて公民館に走った
「おヨネさん、ホントに大丈夫にゃ?コンクールなんかより、おヨネさんの身体が心配にゃ」
「大丈夫じゃ!あたしは77年も生きているんじゃ!空襲の中を逃げ回ったこともあるんじゃ!戦争なんかに比べれば楽なもんじゃ!あはははは〜〜〜〜」
元気よく笑ってはいるけど、顔色は悪かった

いつものように廃屋に自転車を置いて
魔法の呪文で変身した

ゴクラクゴクラクナムアミダブツ〜〜〜

17歳のおヨネちゃんに変身した
「おヨネさん、その姿でコンクールの出るの?」
「分からん!なりゆきまかせじゃ!」
一瞬殺気を感じてジャンプするシロ
今までシロがいた地面の土がはじけ飛ぶ
着地したシロ
廃屋の中は暗い、その暗闇の中からクロの声が聞こえた
「俺たちの決着を付けようぜ」
「これから大事なコンクールなの、それが終わったらいくらでも相手になるわ」
「俺はそんなに待っていられないんだ、何たってせっかちな性格なんでな」
突然飛びかかってきた
問答無用と言うことらしい
「おヨネさん!一緒に公民館に行けにゃいわ!コンクール頑張って!」
「分かったわ!ありがとうシロ!」
おヨネは公民館目指して駆けて行った
西の空にあかね雲

廃屋で戦うシロとクロ
負けると言うことは死を意味する
そうすると、その魔法は効力を失ってしまうのだ


つづく




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